「せいたろう」が、みなさまに特におすすめしている、
韃靼蕎麦(ダッタンそば)についてご説明します。
そばは、大きく分けると三種類あるとされています。 普通そば(普通種)、だったんそば(ダッタン種)、宿根そば(宿根種)の3種類です。
そのうち、食用に栽培されているのは、普通そばとダッタンそばの2種類です。
みなさんがいつも食べているのは、茶色い実のなる普通のそばです。このそばは甘みがあることから「甘ソバ」と呼ばれ、日本をはじめ世界各地で一般的に栽培されています。実は、外国産のそば粉もたくさん日本に輸入されているのです。
ダッタンそばは、別名「ニガソバ(苦蕎麦)」とも言われ、独特なさわやかな苦みがあります。このそばは、中国雲南省、四川省、チベット自治区、内モンゴル地区、ネパールなどの、高度2000メートル以上の山岳地帯で栽培されています。
そして、主要生産地である中国運南省を中心とする高原地帯に住む少数民族の彝族(いぞく)が、ダッタンそばを主食にしています。彼らは生活習慣病の発生率が低く、健康・長寿な民族なのです。
実は、ダッタンそばは、古くからその効能を認められていたのです。
中国「明」の時代に書かれた「本草綱目」に「苦蕎麦」という項目があり、昔から漢方薬のひとつとして使われていたようです。また、金の時代の「政和政類本草」という薬草書の中に、「ダッタンソバは胃腸を丈夫にして、気力を増す」という記述があります。
現在でも、北京のとある漢方専門店では、このダッタンそばを、糖尿病の漢方薬として販売しているそうです。現在は糖尿病でなくても、予防のために毎日服用する、健康補助食品のように摂取するのがいいそうです。
そして今、ダッタンそばは、現代人の生活習慣病を予防し治療する自然食品として、特に注目を浴びています。
TVでも「血液がサラサラになる」ということで何度もとりあげられ、大評判になりました。
ポリフェノールというのは、お茶のカテキン、そばのルチン、コーヒーのクロロゲン酸、タマネギのケルセチンなど、4000種類ある、光合成によって出来た植物の色素や苦みの成分の総称のことなのです。
植物は、一日中紫外線に晒されており、避けることが出来ません。紫外線は活性酸素や過酸化脂肪を大量に作るために、身体に良くないことはよく知られています。そこで植物は、自ら日よけ物質としてポリフェノールを生成して、紫外線の害から逃れているのです。
このように、活性酸素を除去する作用がある坑酸化剤としてのポリフェノールが注目されているのです。
私たちが吸っている酸素のうち数パーセントが、体の内部で、酸化力の強い「活性酸素」と呼ばれる物質に変わります。
活性酸素は、体内に侵人してくる有害なカビや菌に対して攻撃をしてくれる非常に有り難い物質なのですが、あまりたくさん体内で造られると、今度は正常な細胞や組織に対しても攻撃をしてくるようになります。
活性酸素によって起こる病気は、動脈硬化、老人性痴呆症、脳梗塞、リウマチ性疾患、心筋梗塞、痛風、糖尿病、ガンなどと言われています。
特に活性酸素を無毒化する消去酵素SODは歳をとるごとに力が落ち、40歳を越すとSODの力が大変弱くくなると言われています。これら活性酸素を体内から除去するには、体外から抗酸化剤を補う必要があります。
この、抗酸化剤としての役割を果たすのが、ポリフェノールなのです。
その注目されているポリフェノールのひとつが、このルチンなのです。
ルチンは、糖尿病、高血圧症、動脈硬化、高脂血症などの生活習慣病予防に効果があることが、数々の研究や実験で証明されています。
このルチンは、ダッタン蕎麦には普通の蕎麦の100倍も含まれているということで、より一層の効果が認められているのです。
主に、糖尿病・高血圧症・胃腸病・動脈硬化に効果があり、抗酸化作用・抗腫瘍作用・血圧降下作用などがあると言われていますが、その他にもダッタンそばに含まれているといわれる成分の数々と、その効果について並べてみました。
ルチン
→血管の強化、血中の糖・コレステロール・血圧などの降下作用
シス・ウンベル酸
→メラニン色素の生成を抑制する(シミ・ソバカスの防止)
ビタミンE
→美容効果
ケセルチン
→ポリフェノールに分類される。
動脈硬化、老人性痴呆症、脳梗塞、リウマチ性疾患、心筋梗塞、痛風、糖尿病、ガンの予防
食物繊維
→排便を促す、コレステロールを排泄、糖尿病を防ぐ
タンパク質
穀物の中でも、必須アミノ酸(リジン・トリプトファンなど)を多く含有し、タンパク価が高い良質なタンパク質を含んでいます。
→必須アミノ酸の欠乏による、不眠症やイライラ、情緒不安定、免疫力の低下、肌あれなどの防止
脂質
脂肪酸の80%がオレイン酸・リノール酸などの不飽和脂肪酸です。
→リノール酸:悪玉コレステロールを減らして、動脈硬化の原因となる血栓の生成を防ぐ。
→オレイン酸:悪玉コレステロールを減らすが、善玉コレステロールは減らさない。
カルシウム
→骨を丈夫にする、イライラをなくす
鉄分
→肌の血色を良くするし、病気に対する抵抗力をつける
文献によってルチンの1日の必要摂取量に差があるのですが、だいたい1日に30mgから50mgを摂取するのが理想とされているようです。
ダッタンそばをもし1回100g食べたとしても、含まれるルチンの量は500mgから1400mgと言われていますので、充分に必要な量が摂取できます。
過剰に摂取されたルチンは体外に排出されますので、害になることはありません。
ルチンは水溶性のためにそば湯に溶け出してしまいますので、そば湯も飲むことが理想とされてはいます。残ったゆで汁を他の料理に使う人や、お茶代わりに飲む人もいます。
ただ、ダッタンそばの乾麺を食べる人には、この方法はあまりおすすめできません。
乾麺というのは製法上どうしても塩分が必要なために、100g中に2〜3gの塩分を含んでいます。そのうちの80%から85%の塩分はゆで汁に溶けて流れ出てしまうために、ゆで汁の中に100gあたり1.6gから2.5gの塩分が含まれることになります。乾麺を食べる場合には、ゆで汁の塩分に十分気をつけてください。
生のダッタンそばの場合には、塩分は含まれておりませんので、ゆで汁は十分に活用することができます。
いろいろありますが、ダッタンそば粉をつかったお饅頭や、クッキー、お茶、お酒などがあります。
お饅頭やクッキーなどに、どのくらいの量のルチンが含まれているのかは、まだはっきりとした数値を見かけたことはありませんが、普通のお饅頭やクッキーを召し上がるよりは、いくばくか健康にいいのではないかと思われます。
ダッタンそば茶には、普通のそばの8倍のルチンが含まれているという文献もあれば、100ml中に約20mgのルチンが含まれているという文献もあります。ある企業メーカーが発売したペットボトル入りのダッタンそば茶には、500ml中に30mgのルチンが含まれているそうです。
ダッタンそば茶の場合には、タンニンやカフェインなどの刺激性の成分がほとんど含まれませんので、どなたにも親しんで飲んで頂けます。
お酒の成分分析などは、まだ見たことはないので、研究途中だと思われますが、商品としてすでに市場に流通しています。
ただし、そばアレルギーの方は、ダッタンそばだけでなく、このような加工食品も召し上がらないでください。
まず、そば湯で焼酎を割って飲んでみてください。
そば湯に含まれる良質タンパク質、ナイアシン、コリンが肝臓を保護するとともに、解毒作用を促し、アルコールの分解を早めるために、悪酔いしない・2日酔いしないという効果があるようです。
ダッタンそば茶の実で、ご飯を炊くこともできます。
ごはんは、米3合にそばの炒実30g程度入れて炊きあげます。 香りの良い、ちょっと黄色味かかったご飯ができあがります。
ダッタンそばに含まれるルチンの量は、文献によってかなりバラバラです。これは、実を粉にしたときに、どの部位を計測するかによっても、含有量に差が出るのだそうです。また、産地によっても違いが出るそうなので、おおまかな目安としての数値をあげています。
また、ダッタンそば茶も、上記のような理由により数値に差があるためと、まだ研究が充分になされていないために文献が少ないので、はっきりと具体的な数値をあげるのは差し控えました。
ルチンの有効性の実験
ルチンには、2つの有用な作用があります。1つは毛細血管の強化作用、1つは血圧降下作用です。
毛細血管強化作用を調べた研究に、「キス・マークの実験」というものがあるそうです。これは、そばを与えたネズミと与えないネズミの毛細血管の強さを調べたものです。
ネズミの皮膚を真空ポンプで吸うと(キス・マークをつける要領です)、内出血を起こし、皮下に紫色の斑点が出来ます。斑点を詳しく調べてみると、蕎麦を与えたネズミの方が与えないネズミより斑点の数が少ない、つまり毛細血管が丈夫なので内出血しにくいという結果が確認されました。
もう1つの血圧降下作用というのは、近畿大学の松原教授の実験だそうです。血圧が上がりやすくなる実験用のラットに、そばを毎日食べさせると、2週間ほどで、平均15mmHg血圧が下がることが判明しました。この血圧降下作用はもちろん人間にも期待できるのです。
また、その血圧降下作用については、女子栄養大学が行った「高血圧自然発症ラットに及ぼす苦蕎麦(韃靼蕎麦)の影響」に関する調査でも明らかになっているそうです。
この調査では、雄のSHRラット(4週齢、平均体重62g)をダッタンそば粉を与えた実験群と、小麦粉を与えた対照群に分け、8週間飼育したところ、ダッタンそば粉群の血圧は、実験開始2週より有意な差で低値を示し、その血圧上昇抑制効果は飼育終了まで観察されたそうです。
苦ソバ(ダッタンソバ)からの新製品開発研究
第6回国際ソバシンポジウムより
苦ソバは、中国が世界の主要産地であり、南西部および北西部の山岳地帯で栽培されている。栄養に富み、中でもタンパク質含量は他の穀物に比べて高く(11.6%)、その必須アミノ酸組成も良く、リジン含量が高い。脂肪含量が3.9%でトウモロコシを除く他の穀物中で高い部類にあり、オレイン酸とリノール酸が全脂肪酸の80%を占める。多くのビタミンの他に特にルチンが多く含まれている(2.02%)。また、苦ソバは10種以上のミネラルを含み、カリウム・マグネシウム・亜鉛が他の穀物より多い。沸とう水中で苦ソバ粉から抽出したものは腫瘍増殖を抑制する効果がある。このように苦ソバは種々の栄養成分に富んでおり、健康食品の素材として有用である。例えば苦ソバマカロニは子供の知能発達や成長にも良好である。メイカングズ(Meikangzhu)やルリバオ(Lulibao)も最近開発された苦ソバからの健康食品で、血中の脂質・糖・コレステロール濃度を下げ、高血圧・糖尿病・動脈硬化の予防や治療を可能にする。
ダッタンソバの高齢者高脂血症に及ぼす臨床効果
第6回国際ソバシンポジウムより
高齢者高脂血症患者60名に毎日朝・夕食に40gのダッタンソバを与えた。8週間血中脂質・血圧および体重を測定し記録した。その結果、高トリグリセライド値の患者20例が平均値に下がり、高コレステロール値の患者20例が平均値に下がり、トリグリセライドとコレステロールの両方とも高値の患者20例が平均値に下がった。患者60名全員が処理中に低密度リポタンパク(LDL)が平均値まで下がった。同時に、高密度リポタンパク(HDL)が平均値に上昇した。高血圧の患者43例が収縮血圧・拡張血圧共に平均値に下がった。肥満体および過剰体重の患者44例がそれぞれ3.05kgおよび2.96kg減量した。
ダッタンソバは高血圧や肥満体の高齢者高脂血症患者に対して安全であり効果的であることが、これらの実例によって示された。
「不老長寿のダッタン蕎麦」
著作 片山虎之助
発行 小学館
http://www.ktv.co.jp/ARUARU/
発掘!あるある大事典 より
115回、ポリフェノールについて
80回 蕎麦について
http://www2.health.ne.jp/
healthクリック
http://misa.ac.affrc.go.jp/mihonen/mihonen.html
資源作物見本園 より 「ダッタンソバ」
http://www.yobou.com/
予防医療.com より 特集・循環器疾患/伝統食材の循環器の作用
http://www.ochakin.co.jp/tisiki/tisiki.html
お茶のパワー より 「緑茶のちから」
http://www.ja-niigatanankan.or.jp/asp/index.asp?jaid=3301
JAにいがた南蒲 より 「そば物語」
http://www.interq.or.jp/tohoku/yabuya/index.html
わんこそば『やぶ屋』 より 「そば雑学」
http://www.kura2.net/index.html
くらくら くらくら生活辞典 より 「体のこと色々」
http://www.aminovital.com/sports/eiyou.html
aminovital:スポーツ栄養セミナー
平成13年12月時点での内容を参考にさせていただいています。
リンク切れの際はご容赦ください。
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